川崎フロンターレ初観戦
川崎市に引っ越して4年目にして、初めて
川崎フロンターレの試合観戦に足を運んだ。
到着。入り口前の木々から鳥の鳴き声が、喧しいほど聞こえてきた。少し恐怖心を覚えるほどの声。
何があったのだろう。
競技場の入り口までの道はお祭り騒ぎ。
入場前からこんなにも熱量があるのか、サッカーは
すごいな、何て感心していた。
入り口までの道中に、グッツ売り場があったため、
マフラータオルを購入。もちろん、川崎のタオル。
選手入場や、得点が決まった際に振り回すためだそうだ。個人的には、入場券よりも、マフラータオルを持っていることこそが、応援するための必須条件な気がする。マフラーを持っている=同志、みたいな。
今回はある抽選に応募し、当選したことでチケットを
入手したため、QRコード入場券。
しかしQRコードはチケットを発行するためのもの。
つまりQRコード自体が入場券代りにはならなかった。
ぼくが知らないだけかもしれないが、QRコード入場ができたら、よりスムーズなのかも?何て思った。
ただ、この考えは再入場時に係員にチケットを見せなくてはならないということを知ってから考えなくなった。QRだと入場したかを確認するのが手間だからである。
そしていざ入場。試合開始一時間前に入場したため、すでに自由席はサポーターでびっしり。
選手が練習のため入場すると、会場のボルテージが
ぐっっとあがり、盛り上がる。
「まるで地鳴りのようだよ」と聞いてはいたが、
ここまでなのか、とびっくりした。
試合開始前なのに、この熱量。驚いた。
流石に90分応援し続けられるかわからなかったため、
今回は緩衝席…ビジター席に程近い所に移動。
緩衝って、観賞の間違いかな?熱すぎず、寒すぎない、しかしコンクリートの床がいたいところでキックオフまで待機。
緩衝席は初めての人向けかもしれない。
もちろん、応援で熱狂したい人は、
是非ゴール裏へ。最高に喉が枯れ、最高に熱く、
最高に感情が高ぶるのはゴール裏。(J2、町田ゼルビアの応援時は、応援団の友人に連れられて最前列に立った。昂った。)
選手の紹介や、北海道地震の黙祷を行い、キックオフ。
試合開始前から、サッカーの知識がにわか程度で
楽しめるか、不安だった。しかし、その不安は
杞憂であった。
ピッチに近い席を選んだお陰で、選手の目線に近いところで見れたことも大きかったが、実際の選手のスピード、ぶつかっても倒れない体幹の強さ、トラップのうまさなど、動く芸術品を、この目で見ることが出来たためだ。
サッカーを見るときはテレビや、Youtubeのダイジェストなど、いわゆる俯瞰図でみるため、
平行図でみると、ここまで違うのかと感動していた。
加えて川崎フロンターレが次々に札幌コンサドーレのゴールにボールを叩き込んでいたことが大きい。
まさか1度の試合で7回もゴールを目にするとは、
試合前のぼくは想像だにしていなかった。
前半は、コンサドーレに近い緩衝席で見ていたため、ゴールに猛進してくる川崎の選手を見ることができた。
正直、怖いと思うくらいであった。強靭な体をもつ選手が、猛スピードでドリブル、パス、ダッシュ、そして、ゴールに迫るのだから。
もしもピッチにたったら、日々練習をしていないと
プレッシャーだけで押し潰されるだろうな、と思った。やはり、ピッチは聖地なんだなって。
立て続けにゴールが決まり、気がつけば前半終了。
札幌0-3川崎。 既に大差がついていた。
一緒に来ていた北海道出身の友人は辛そうだった。
すまん。
15分の休憩を挟み、後半。友人のためにも、札幌の
ゴールが見たい。そんな思いを抱いたが、すぐに塵と消えた。
後半になって川崎は、油断するどころか、その勢いを増した。後半だけで4得点。
そのうち1点はアディショナルタイムでの得点。
札幌のゴールキーパーさんのメンタルが心配である。
5点目が決まったところで、友人は
「今日だけ川崎の応援するわ」と。
まぁそういう日もあっていい。
ゴール裏近くの自由応援席に移動したところで6点目。だめ押しで7点目。
ゴールが決まった瞬間、サポーターの一体感は凄い。
皆が見な、狂喜乱舞。
そして思った。なるほど、これが、この瞬間の、
熱狂を感じたい、味わいたい、シェアしたくて、
サポーター達は選手を、チームを応援するのだなと。
ゴールが決まる、決めた選手の応援歌(テーマソング)を歌う。そのとき、サポーターの行動は皆一致している。誰も回りを気にしていない。皆がみんな、同じ行動をすると、疑わないから。
どことなく、学園祭のライブのような、文化祭の準備をしているような雰囲気が漂っていた、応援席であった。
試合終了。札幌0-7川崎。
ウイニングイレブンか。と思う点差。
試合終了後、選手が一戦を振り返り、
サポーターに挨拶する場面があった。
選手の挨拶が終わっても、サポーターは
応援歌を歌い続けた。
この歴史的な一戦に立ち会えたことを嬉しく思いつつ、会場を後にした。
会場を後にするときも、やっぱり文化祭終わりの
帰り道特有の、寂しさと高揚感を感じた。
サッカーの応援にはまる気持ちがわかった、今日この頃でした。