火ノ丸相撲 第243番 土俵の上に人間は 感想
人間をやめるということだという。
そして、横綱に、人ならざる者に草薙は確実に近づいている。
土俵上の行司、木村庄之助は言う。あの姿は…
横綱に近づくとは、人をやめること。人ならざるものになること。
そしてそれは、現に横綱になった刃皇も同じ。
この様相…どうみても、人ならざる者…恐ろしい…
恐れ、敬われるもの…。
横綱は、神は、人ならざるもの。
化け物vs化け物。世紀の大一番、9月場所千秋楽。
取り組みの明日はどっちだ。
感想まとめ
まさか行司さんに焦点を置くとは…!そうだよね、文字のままだけど、まさに目の前で取り組みをみれるのは、行司さんだもの。そこに目をつけるとは、流石川田先生。行司さんは判定を間違えたら、刀で腹を切って詫びる…ことは、流石にしなくなったけれど、切腹せずとも切腹の覚悟があることも書いてくださって、もう…最高!!
そうそう、今週の243話で、草薙は大関になって初の負け越しと発覚。十分に恐ろしく強い、だけど不完全な右上手で大関になった大和国の息子、草介は、この場所の負け越しを機に大和国になり、来場所は全勝優勝!なんてこともあると思います。(あってくれ)
そしてそして!刃皇開眼。鬼滅の刃でみたことあるぞ君…上弦1じゃないか…?()
いったいどっちが鬼なのか、あたしゃわかりませんよ…
最後に!優勝決定戦の可能性がついに濃厚になってきましたね、刃皇-大包平-冴ノ山-鬼丸…
あくまで想像ですが、
優勝決定戦となったら、くじ引きで取り組み相手決めて、勝ち抜けかなぁと。
あってほしいのは、刃皇-大包平、冴ノ山-鬼丸
そして最後は刃皇-鬼丸を見れたら…果てる…っ!!!
この優勝決定戦の可能性がある展開とは、別作品ですが、バチバチの優勝決定戦を彷彿させる展開です。(同じ部屋の力士、鮫島-白水、阿形-吽形がそれぞれ、幕下十両で相星優勝決定戦を行ったのです…バチバチはいいぞ…)
間違いなく川田先生が佐藤先生をリスペクトしての展開と思われます。いや、もちろんここで刃皇が優勝しておしまい、もあり得るのがこのまんがですが、いまはただ、人ならざる者同士の一番を見届けようと思います。来週も楽しみすぎるるるるるるるるるるる
火ノ丸相撲 25巻 感想 草薙の横綱相撲と鬼丸の横綱相撲考察
久世草介。四股名は草薙。196cm,167kg。
25巻現在、19歳で大関の地位にいる力士。
この力士は、火ノ丸相撲という作品における、横綱大和国の息子であり、横綱の正統後継者と言われていた。その久世は、地方予選、高校IH団体戦決勝で火ノ丸と対戦し、その度に互いに気付きをもたらしあっていた存在。
そして舞台は大相撲。大関となった草薙と、前頭の鬼丸。鬼丸が帰ってきたことを喜ぶ草薙は、鬼丸は今も、『真っ向勝負="大和国の"横綱相撲』を小さい体で貫いていると思っていたが、実際には八艘飛びに足取りと、小兵の技を繰り出しており、そんな鬼丸に、失望していた。
かつて、真っ向勝負を「死んでも捨てねぇ」と言った火ノ丸が、今ではその相撲を捨てたと憤る草薙に、愛を知って変わった、鬼丸なりの横綱相撲で挑む鬼丸。
6日目、草薙-鬼丸、注目の一番収録の25巻感想。
今回は草薙と鬼丸編。
右上手さえ取れれば一撃必殺の草薙。
何故そこまで右上手にこだわるのか。それは、草薙にとっての横綱相撲は、父親、大和国の中にあるから。大和国の右上手は、天命の型。
この25巻で草薙は、
IH団体決勝で僕に勝った君はもういない。
今の君は…あんなものは横綱相撲ではない…!
僕にはもう君がわからない…
昨日の取り組みは…ただの小兵の相撲じゃないか…!
それでも君は 優勝も横綱も諦めないと言う…
という台詞を残している。
以上の台詞からも分かるように、草薙は鬼丸の変わり様にかなり混乱している。それは、草薙の中に、絶対ぶれない横綱の、理想の像があるから。草薙のいう横綱相撲とは、大和国。
「真正面から相手の全てを受け切り勝つ」
「相手に何もさせず一方的に勝つ」
「強者として【格】の違いを見せつける」
相手によってやる事を変えたりはしない…大和国は…
横綱は…ぶれない
「横綱」とは土俵深くに値を張る幹太い神木だ
横綱が宙を跳ねるなよ…潮君…
…正に、大和国になるのが、草薙の横綱相撲と言える。自分の中に信念、明確な像がある草薙が強いのは当然であり、故に草薙が、自身と同じ道…横綱への、大和国への歩んでいると信じこんでいた鬼丸に対し憤るのは当然だなと。
ただ、鬼丸も草薙と同じく、大和国の相撲=真っ向勝負=横綱相撲と信じている、これはあくまで草薙が思い込んでいただけなのだと思う。
実際作中で火ノ丸は、大和国になりたい、とは言っておらず、むしろ否定している。
草薙はただ一人、横綱=大和国と、一人しか思い浮かばなかったからこそ、同じ横綱を目指すライバルである火ノ丸も、横綱、つまりは大和国を目指していると思ったのだろう。だが、横綱は何も一人ではない。実際作中には、刃皇という横綱もいる。それにそもそも、横綱相撲とは、己の生き方のこと。大和国の相撲は、生き様は真っ向勝負だった。
そして、鬼丸にとっての生き様とは、真っ向勝負だった。ただ、それだけなのである。
鬼丸の生き様、真っ向勝負は大和国の信念、生き方と一致していた。故に、鬼丸は真っ向勝負の相撲=大和国の相撲。大和国の相撲=横綱相撲。つまりは、真っ向勝負の相撲=大和国の相撲を、鬼丸は目指しているはず。という結論に、草薙は至った。それに尽きる。
ただ、生き様は同じでも、鬼丸と大和国、草薙の違いは、【体】。圧倒的なフィジカルの差が、鬼丸の真っ向勝負の多様性に繋がった。
真っ向勝負という生き様を貫くために、鬼丸が技に工夫を凝らすのは、百千夜叉堕を身に付けたときからもわかること。
そして何より、火ノ丸の信念は、始めから一貫してぶれていない。
火ノ丸は真っ向勝負を諦めてはいない。真っ向勝負"のみ"から、真っ向勝負を活かすための選択肢としての張り手、八艘飛び。これも鬼丸なりの横綱相撲。何より、最後まで諦め悪く食らいついて挑み続け、己の人生全てを活かして土俵に立つのが鬼丸の相撲。生きてきて得たものを相撲に落とし込むのだ。
常に変わり続ける鬼丸と、変わらぬ、ただ1つの、理想の横綱相撲を目指す草薙。しかしお互い真っ向勝負だけは変わらない。その両者の取り組みの結末は、次の26巻で。本誌で読んだが、改めて単行本として発売され読むのが楽しみだ。
火ノ丸相撲 23巻 横綱刃皇の鬼退治
初見さんがこの表紙みたら、間違いなく敵キャラが表紙飾っていると思うに違いない火ノ丸相撲23巻感想。
(無道火ノ丸、禍々しくて好き。ゴジラみたい。)
9月場所、鬼丸にとっての初日vs大典太から二日目vs刃皇にかけてが収録。自分を見失って闇落ちしている鬼丸が印象的。
※怖いけれど主人公です。爽やかだった高校IHの火ノ丸が行方不明。
でもそうなるのも無理はないんですよね。刃皇の引退宣言、師匠駿海さんの命が終わりかけている、同部屋の丸さんの怪我…。父親も母親も失った火ノ丸にとって、一番恐ろしいのは、何も残せないこと以上に、自分が達したことを伝える相手がいなくなってしまうことだと、読んでいて思った。
だからこそ、相手に、相撲に、何かを残したいと、残すために自暴自棄になってでも、全てを擲ってでも勝ちにいく鬼丸に対し、刃皇は。
実に非情、だけどその通りだと思う。型破りは型があってこそと同じで、捨て身は身を大切にしている人が行うからこそ怖い。故に、身を大切にしていない捨て身は恐くない。
※
川田先生原作、火ノ丸相撲より引用しています。
火ノ丸相撲 238番 鬼丸国綱と三日月宗近、進化
あっ、かっこいい。(確信)
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こんにちは、遂に鬼丸-三日月の9-2同士の一番が
始まりましたね。思えば火ノ丸相撲8番(2巻参照)で
初めて激突してから、二度目はIH予選で。
三度目は幕内の、しかも上位で…。感慨深いです。
さて、先週は覇乱万丈の相を発動した鬼丸に対して、
三日月は…?感想行ってみましょう!
先週は三日月が、「君の前ではかっこよくありたい」と言っていて、今週は鬼丸が「沙田の前では強いワシでありたい…」あんたら、両思いのカップル…いや、最高のライバル同士だよ、互いに、「こいつのまえでは強い自分でありたい…!」そういう思いが、それぞれの相撲を、『進化』させる…!
清…鬼炎万丈、濁…無道…。それら含めての、今の鬼丸は、覇乱万丈に至った。そう、全て無駄などではなかった、だからこそ、今の鬼丸は自分自身で、「今のワシは強いぞ!!」と言える。
まさに、自信をもって相撲をとれている状態。
その鬼丸に対し…
いや、この返しは反則だよ川田先生…!
かつては鬼丸が三日月に対し、「何を笑ってやがる」と言った、今は三日月が鬼丸に対し「何を…笑っていやがる!」だもの、ずるいよ…
でも、前回と違うのは…鬼丸、三日月、お互い笑っていること。余裕があるよ。うん、嬉しいなぁ…。
その証拠に、技の応酬が繰り広げられ、鬼丸が百鬼
薙ぎを仕掛け、三日月は…!
鬼丸が幕内に帰ってくるのを、待っていたのは、最高の状態の鬼丸との取り組みを待っていたのは…草薙だけじゃなかった…!
しかも、鬼丸の百千夜叉堕と同じ合わせ技が決ま…
マジか鬼丸!読んでいて三日月と同じこと呟いちゃったよ!花天月地が炸裂するコマが来ると思ってページめくったらこれだよ、もう…!力士は…
刹那を生きるものだから、土俵の上、取り組みのなかでも進化しちゃうんだねぇっ…!(泣きそう)
感想
熱すぎる!以上!で終わらせませんよ(笑)
にしても技名がかっこよすぎる!『花天月地』…!
うん、川田先生は日本語への感性がとても高いと思う。徒然草とか、百人一首などの、古典的名著を読み込んだのかな…?
そして、だ。川田先生は、話の筋が、軸が、一本どっしりと構えているから、過去のセルフオマージュができる。(力士とは…刹那を生きるもの!や、何を笑っていやがる!や、根なし草など)本当にすごい。
で、最後に予想はしていたけれど…。
オオオオおおんんんんんん!!!!(涙が蒸発する音)
火ノ丸相撲 236番 横綱との距離 感想
いやぁ、2ページ目から驚いた…!まさか、刃皇-三日月を11日目に持ってくるとは…!!
いつかは見ると思った取り組みだけれど、
今週遂に…!しかしっっっ
やはりそこは刃皇…。磐石の強さ。うっちゃりなんて中々出ない決まり手なのに、さらっとやってのける刃皇…。さながら白鵬関のようだ。まだ三日月は勝てないか…。三日月が刃皇に土を着ける予想はしていたけれど、
まだ遠い…。
呼ばれてないのにじゃじゃじゃじゃーん()
汎用性の高い画像。
呼ばれてないのにインタビュールームに来た刃皇が、何故国宝世代が刃皇に勝てなかったか、を、刃皇自身が「歴史、経験、格の差」とコメント。
歴史、経験、格…か。本当、本物ってのは凄いな…
何年も最高位を張り続けて、それでいて衰えない…。
強すぎる、故に強者を求めた、けれど期待はずれ。
だから引退するんだと。どこか漂う青峰の香り。
※青峰は黒子のバスケに登場する人物。
強くなりすぎてバスケがつまらなくなった。
曰く、「俺に勝てるのは俺だけだ。」
ただ、青峰と大きく違うのは、やはり、
「歴史、経験、格」の差。結婚もしていて、
無道も経験?して、44回も優勝して…。経験の差ってのは恐ろしい…
恐ろしいと言えば、この火ノ丸も恐ろしい。化物だよ
十分ね…。
メタなこと…作中のこれからの展開をを言うならば、恐らく三日月は鬼丸に破れると思う。けれど…。
三日月なら、…。
そうそう、国宝世代が勝てなかった理由に、「経験」
があったことは見逃せない。国宝世代より、長く
幕内上位で、しかも関脇であった冴ノ山が刃皇に勝てたのは、まさに「経験」が国宝世代より長いからとも
言える。流石川田先生。冴ノ山が刃皇に勝てたのは、偶然なんかじゃなかったことを立証。嬉しい笑
火ノ丸相撲 214番 鬼丸国綱と金鎧山隼人② 感想
台詞への感想
「何となくだがお前…金鎧山の事、あんま好きじゃねぇだろ」
:千比路が火ノ丸の自覚していない、無意識を指摘するときの強者としての勘はすごい。千比路はトレーナーとしても活躍しそう。
「押し込まれた状況での引きは、土俵外へと走るに等しいぞ馬鹿め…」
「見透かされちまったねぇ…金関が…大関に、今の地位に満足していることを…」
:満足は現状維持。現状維持は風化に繋がる。
常に満足せず向上しないと、現状維持すらできない。金関、気付いてほしい。無意識の中にある、満足してしまっている自分について…。
真面目な感想
・大典太【万雷】!vs冴ノ山【水の如し】!
この二人の一番は、稽古場での描写あれど、本場所の描写は初めてだったなぁ…
・「家族の為に」「愛するものの為にー」
金鎧山の「引き癖」からあふるる、あっ、この人のモデルぜってぇ鶴竜だ!感!
・金関に対して、冷たく突き放すように諭す刃皇の大横綱感。本当、この横綱は…。